勝ち負けじゃないお勧めカードゲーム『ワンス・アポン・ア・タイム』を一人で遊んでみる
おはようございます、霧涼アリカです。
『ワンス・アポン・ア・タイム』ご存知でしょうか?
英語で書くと『Once Upon a time』で、日本語訳では『むかしむかし』となります。
おとぎ話の語り始めとして使われる言葉で、この名を冠したカードゲームですね。
カードに書かれたキーワードを使って物語を作り、結末に持っていくというルールのものになっています。
ゲーマーな人は「え、勝ち負けつくの?」と思うでしょうが、このゲームの真骨頂は『勝ち負けに拘らない事』です。
面白い物語が作れればオッケーなものなので、和気あいあいと遊ぶのに適していますね。
遊ぶ人数は2~6名なのですが、実は1人でも遊べます。
どういうゲームなのか、画像と共に紹介していくので宜しければお付き合いください。
勝ち負けじゃないお勧めカードゲーム『ワンス・アポン・ア・タイム』を一人で遊んでみる
どういうゲーム?
海外生まれのカードゲームで、今回使用するのはその日本語訳されたものとなります。
ルールとしては単純。
何枚か配られた『物語カード』に書かれた内容を使って物語を即興で考えて話し、一枚ずつ配られた『結末カード』の内容に沿うよう各々が物語を展開する、という感じです。
きちんと話の主幹部分にカードの内容が入っていなければいけませんし、割込カードによって順番を奪ったりも出来るのでゲーム性もあります。
ただやっぱり、勝ち負けではなく『どういう物語にしようか』と皆がそれぞれ違った方向で話をしていくので、不思議な話が出来上がるのが醍醐味です。
自分が知っている中では、
『盲目のマッチョなババアが空を飛んで太陽を壊し、世界を暗闇にした』
とかいう異次元な話がありましたね。
どういうババアだ……。
さて、実際のカードですが、このような感じです。
こちらは『物語カード』。
左から『じんぶつ』『ばしょ』『もの』『ようす』『できごと』のカードになっています。
上にあるのは全て違った内容のカードで、シャッフルして配るとどういう話になるのか見当もつかなくなります。
このカード使い所ない……と悩むのもまた一興。
そしてこちらは『結末カード』。
同じく違った内容のものが書かれており、どういう結末で物語を終わらせないといけないかがバラバラです。
ハッピーエンドか、バッドエンドか、配られたものを使って何とかしましょう。
人によって考える方向が違っていて、勝負よりも物語を楽しむのがとても面白いゲームです。
こういう人におススメ!
- 勝ち負けよりも楽しみたい!
- 物語を考えるのが好き!
- 口先なら自信がある!
こんな感じの人には適正が大いにあると思います。
即興劇のようなものなので、楽しみつつ物語を展開するというのはちょっと難しいけどやってみると面白いです。
勝てなくても面白い物語ならオッケー、と色々と話を持っていくのもアリ。
この場だけの自分なりの物語作ってやるぜと、脳みそフル回転も楽しい。
『話す』がメインだから口先でどうにかしてやる、なんてのも全然いけます。
ただ、みんなで協力しつつも各々が違う結末を狙っているので、無理やり話を作ろうとする人とは一緒にプレイするのは控えた方が良いでしょう。
皆で楽しく、時には話の主導権を奪いあったり、時には協力して話を落ちつけせようと頑張ったり、様々なドラマが生まれるゲームです。
実際にやってみますので、雰囲気だけでも感じてみてください。
1人で遊んでみる
本来は複数人で遊ぶものですが、1人でも出来ると噂で聞いたのでやってみます。
とりあえず、物語カードを5枚、結末カードを1枚でプレイしてみましょう。
引いたカードはこの通り。
……物語カードは結構いい感じですが、結末が……ッ!!!
どうにか丸く収めてみます。見てて下さい。
『昔々、寂れた農村に家族が住んでおりました。
その家族には姉と弟がいまして、実は二人は血が繋がっていません。
行き倒れていた少年を女の子が助け、心優しい両親が姉弟として迎え入れたのです。
しかしこの弟、言葉を喋ることが出来ません。
医者に連れても行きましたが病気ではないそうで、彼の声はながく失われていました。
それを悲しんだ姉は、弟の服に刺繍をしてあげる事にしました。
これを着れば喜ぶだろうと、服の前側に可愛いカエル付けてあげたのです。
何日もかかってようやく完成し、姉は弟にプレゼントしました。
弟が喜んで袖を通すと、どういうことでしょう、いきなり服が動き出します。
服の前側、カエルの刺繍が跳ねるように動くのです。
なんと、心を込めて刺繍したお陰で、カエルには命が吹き込まれたのでした。
二人はとても驚きましたが、それを余所にカエルは口を器用に動かします。
「ゲコゲコ、何とも不思議な事があったものだね」
命を吹き込まれたカエルの刺繍は、言葉も話せるようです。
「君は声が出ないみたいだから、ボクが話してあげよう。ボクは王国に仕えている精霊でね、本当はもっと偉い物に乗り移る予定だったんだけど、ここへ来てしまった」
カエルは続けます。
「ボクは王族の物にしか乗り移れないんだ。つまり、だ。少年、君は――」
「やめて!」
突然の大きな声。
その主は、弟でした。
「自分で言いたい。本当は、最初から喋れるんだ。でも、ここでお姉ちゃんたちと一緒にいるのが楽しくて、それを壊したくないから、声を出さなかったんだ」
そして彼は、自分が王子であることを彼女に明かし、ふたりは末永く幸せに暮らしました。
やってみせました。ラストが無理やりすぎるとか言わないでください。
それにしても、どっかで聞いたことがありますね。服のカエル。
多分、気のせいでしょう。
遊んでみた感想
やー、楽しかったです。
無理じゃね? と思いつつ書いていましたが、何とかなるもんですね。
思いのほか1人でやってみるのも面白かったので、これはお勧めできる遊び方かも。
複数人だと、「わりこみ」って書かれてるカードで順番を奪い合うみたいな戦いもあるのですが、1人だとそういうのが無いので純粋な知能ゲームですね。
小説家になりたい人の練習ゲームとしてもアリなんじゃないかと。
拡張パックとして、様々な舞台を追加できる物も販売されているので、飽きずに何度でもプレイできますしね。
気になる方はぜひお買い求めください。
ただ、万人にお勧めできるわけではないので、そこだけはご注意を。
終わりに
喋れないはずの弟が喋ったのに、姉は一言もないじゃん。
……何となく思ってましたよ、でも話す機会が無いんですもん……。
どうだったでしょうか。面白いゲームだなーって思って、ボードゲームが好きなら一考の価値ありです。
そうじゃない人も、こんなゲームもあるんだなって知ってもらえれば嬉しいですね。
あ、一人遊び好きにはこんな記事も書いてるので宜しければ。
それでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また明日も宜しくお願いします。
投稿:2020年1月12日
▽ツイッターやってます▽