PS4に背面ボタンが追加! 歴代ゲーム機のコントローラーはどう進化した? 後編
おはようございます、霧涼アリカです。
早速ですが前回の続きを始めて行きましょう。
前回は第4世代までで、スーパーファミコンが登場したところでした。
ゲームを少しでも知っているなら、知らない人はいないであろう名機スーパーファミコン。事実、当時のゲーム機戦争では圧倒的な力で他のゲーム機のシェアを奪っていました。
そこからどうやって現在のパワーバランスになっていくのか見物ですし、ここからは知名度の高い物ばかりが登場します。
宜しければ最後までお付き合いください。
PS4に背面ボタンが追加! 歴代ゲーム機のコントローラーはどう進化した? 後編
第5世代
セガサターン:1994(X,Y,Z,A,B,Cボタン、スタート、L,R、斜め入力しやすい十字キー)
第5世代トップバッターとして、セガから6機種目のゲーム機ということで太陽系第6惑星の土星から名を取り『セガサターン』です。
CMキャラクターの『せがた三四郎』で、セガサターンを覚えている人もいるでしょう。
前世代ではCDドライブは外付けのシステムでしたが、ここから基本的にディスクの時代となります。
CD自体が普及し始め、カセットよりも安価に生産出来るようになったための時代の変化ですね。
コントローラーの形も固定されてきており、バージョンアップを重ねて進化していく様子が伺えます。
無線コントローラー、アナログスティックつきのマルチコントローラー、格ゲーコントローラーやレース、銃等の様々なコントローラーがあり、ゲームの多様性とそれに合わせたコントローラーの変化もありますね。
PlayStation:1994(十字キー、○,△,□,×,ボタン、スタート,セレクト、L1,2R1,2ボタン)
ついにでました。
任天堂が『このままCDでのゲーム市場が拡大すると、本体よりもPSの方が人気になってしまう』という危機感から計画が白紙にし、怒ったソニーがゲーム業界へと進出。
ファミコンの周辺機器のはずだった『プレイステーション』です。
画像は新しい方のコントローラーで、元々はアナログパッドや振動機能の無い簡素な物でした。
振動機能は後述する64で追加機器として発表され、それに追従してアナログコントローラーとして作られたものですね。良い物が出ると似たような製品が出るのはいつもの事です。
後で改良され、『デュアルショック』という名前で発売しています。
今もプレステシリーズを遊んでいる方なら分かると思いますが、コントローラーとしてはほぼ完成しています。
ここから先は操作性や細かい追加修正を行い、より質の高いコントローラーへと変化していくのです。
余談ですが、ゲーム機の起動音で一番怖いのが初代プレステだと思います。
保育園児だった当時は恐ろしさと共に、怖いもの見たさとワクワク感で起動していたのを覚えていますね。
バーチャルボーイ:1995(コントローラー両側に十字キーとボタン2つずつ)
ここでちょっと休憩。スーパーファミコンの周辺機器として出た『バーチャルボーイ』です。
何所かで見た形ですね。
……そう、これはゴーグル型のゲーム機で、立体視でのゲームプレイが可能となる機器なのです。
どんな風な物なのかは、こちらをご覧ください。
CM 任天堂 バーチャルボーイ [ VIRTUAL BOY ]
非常に目が痛い赤。
画面を立体的に表示するゲーム機は、後に3DS(2011年発売)として出ましたが、こちらの発売はそれより16年も前。
時代を幾つか飛び越えすぎたので、技術的に追いつかずこのような感じになっています。
ただ、奥行き感はかなり表現されているようなので、目が痛いのを除けば悪くはなかったのかもしれません。
ちなみにコントローラーの両側に十時キーという不思議な構成は、バーチャルボーイだけのようです。
ネット上では任天堂の黒歴史と呼ばれるとかなんとか……。
NINTENDO64:1996(十字キー、L,R、スタート、A,BボタンとCには4つのボタン、3D「さんディ」スティック、Zトリガー)
第5世代最後は任天堂から64です。ちょっと変わった形のコントローラーなので、若い人でも知っているんじゃないでしょうか。
3つの持ち方で遊び方を変えられて、両サイドを持つファミコンスタイルをベースに、アナログスティックを右手や左手で持つことで違った操作性に出来ます。
コントローラー下部にはスロットがあり、そこに振動パックや追加メモリーを入れることが可能にもなっていますね。
第5世代でもまだカセットの任天堂。時代が移行してしまい、ソフトの高価格化に悩まされることにもなりました。
第6世代
ドリームキャスト:1998年(アナログスティック、十字、アナログLR(押し込み強さで入力が変わる)、XYABボタン、三角のスタートボタン)
かの有名なCMで人気を博し、あまりに人気が出すぎたために生産が追いつかない事態となったセガの『ドリームキャスト』です。
\セガなんてダッセーよなー/
スペックとしてはかなり高く、他の第6世代のゲーム機と十分戦える力を持っていたのですが……生産さえ追いついていれば、今のハード戦争でも闘っていたかもしれません。
コントローラーはサターンであったマルチコントローラーを基にしたもので、左上にアナログスティック、下に十字キーという配置は後述のXboxの配置と同じなので、セガには先見の明があったんでしょう、多分。
デカイし滑るし使いにくいという評判もありますが。
時代の先の先を行き過ぎるとネットでは評判のセガのゲーム機ですが、このドリームキャストはまさにそうです。
インターネット接続が推され、今も続いているネットゲーム『PSO2』の前、『ファンタシースターオンライン』がプレイできます。
まだまだネット環境の整っていない時代にネトゲをぶち込むセガは流石です。先には確かにその時代がありますが、まだ人が追いついていませんでした。
しかも『ドリームアイ』という周辺機器を使えば、テレビ電話も出来るのがドリームキャスト。
時代が進み過ぎていて、もはや未来予測レベルですね。
名機であったことは確かですが、ドリームキャストを最後にセガはゲーム機戦争を後にします。
その後はサードパーティとして各ハードにゲームを供給したり、ゲームセンターの筺体で活躍するのですが……またコンシューマー機の世界に戻ってくることを望んでいる人は数多くいるでしょう。
Play Station2:2000年(アナログスティック2本、十字キー、○△□×ボタン、スタートセレクト、L1,2R1,2)
ソニーから次世代機、PS2の登場。
ゲーム機史上、最も売れたゲーム機とも言われています。
スペックが高かったのはもちろんですが、なんといっても『DVD』が再生できるという点が大きかったですね。
当時は普通にVHSがレンタルショップに並んでいる状況で、DVDはあまり普及していませんでした。
普通のDVD再生プレイヤーが10万円したので、手の出せる価格じゃなかったんですね。
そこで登場したPS2は、39,800円の希望小売価格でDVDが再生可能!
ゲーム機としてではなくDVD再生プレイヤーとしての需要を獲得したのです。
コントローラーとしてはデュアルショック2が標準で付属。前世代のデュアルショックとそこまで大きな差はありませんが、PS2では『EyeToy』というカメラを利用したゲームも出ています。
普通のコントローラーだけではなく、違った方向からのアクションも取り入れようとする動きが見えますね。
ニンテンドーゲームキューブ:2001年(アナログスティック、十字キー、Cスティック、ABXY、LRZトリガー、スタートボタン)
ついに任天堂がディスクでゲームを出します。鈍器として有名なゲームキューブです。
コントローラーは非常に良作とされ、後に出るゲーム機でも使用可能だったり同じ形のコントローラーが発売されたりします。
ついでに『タルコンガ』みたいな印象に残る専用コントローラーもありましたね。
カービィのエアライドやスマブラ、マリオサンシャインなど、今でも人気のあるゲームが出た一方で全体的な人気はあまりありません。
ディスクの規格が普通のDVDとは違ったことで任天堂以外の会社からゲームが出にくく、世間でゲーム離れが進行していたのもあり、人気が爆発することが無かったのです。
テレビなどで連日ゲームをやると馬鹿になる、的な話ばかりしていましたね。
面白いゲームを出せば売れると簡単に言えなくなり、ゲーム業界の苦戦が分かります。
Xbox:2002年(アナログスティック2本、十字キー、ABXY、LR、スタート、バック、ブラックボタンとホワイトボタン(後のRBLBボタン)
しばらくの間は、『ソニー』『任天堂』『セガ』の三つ巴でしたが、ここにきて新たな刺客が現れます。
ウィンドウズで有名な『マイクロソフト』からXboxが登場。
今までのコントローラーとはちょっと違った構成となっており、特にアナログスティックの位置が目立ちます。
通称『箱コン』と呼ばれるコントローラーで(Xboxが箱だからこの名前がついた)、次世代機でドンドン進化して使いやすくなり、ゲーマーからは一番使いやすいコントローラーと言われる場合もあります。
海外では人気のあるゲーム機なのですが、日本においては洋ゲーが多いこともありなかなか人気の獲得が上手くいきません。
が、そこはマイクロソフトのマネーパワーを使い、ゲーム機戦争に参戦することとなるのです。
第7世代
Xbox360:2005年(アナログスティック2本、十字キー、ABXY、L,LB,R,RB、スタート、バック、ホーム)
Xboxが進化し、360となりました。ボタン式でない電源や、ワイヤレスのコントローラーなど、未来を感じさせる印象ですね。
コントローラーはPCに接続して使えるので、使いやすくクオリティの高いコントローラーとして地位を築いていきます。
私も持っていますが、非常に持ちやすく操作性も抜群で、この時代に存在するコントローラーとしては別格の快適性です。
コントローラー不要で、カメラで身体を認識して遊ぶ『Kinect』も登場し、各社アプローチを変えて新たなユーザーを獲得しようとしていきます。
Play Station3:2006年(アナログスティック2本、十字キー、○△□×ボタン、スタートセレクト、L1,2R1,2、ホーム)
ソニーからも、正統進化でPS3が発売です。
発売当時、任天堂と様々な情報戦争があり、価格や発売日などで戦いを行っていた歴史があります。
↑の動画を覚えている人もいるでしょう。手早く見たい方は25秒辺りを再生してみてください。
標準コントローラーはSIXAXISで、無線化やホームボタンの追加、動きに反応するモーションセンサーが取り入れられています。
が、振動機能が無くて不評だったので後にデュアルショック3に変更されました。
PlayStation Eyeというカメラを使い、2010年に発売されるMoveコントローラーを使って身体を動かしたゲームも発売されました。
次に紹介するWiiのパクリと言われていましたが、性能的にはMoveの方が上です。
次世代でVRが登場し、活躍の幅はさらに広がりました。
Wii:2006年(電源、十字、A、+-、Home、1,2、裏にBボタン、ヌンチャクを接続すると、アナログスティックとC,Zボタンが使える)
ここまで普通なゲーム機が多かったはずの任天堂ですが、DSを発売した辺りから新規のゲーマー層を取り入れる方針となり、こんな変わったゲーム機を発売しました。
『Wii』任天堂の株を爆上げした化け物です。
ただ、今までゲームで遊んでこなかったライト層を引き込んだ代わりに、コアなユーザーからは子供っぽいという印象を強く与えてしまったので、そのイメージの払拭には時間が掛かってしまいます。
コントローラーは『Wiiリモコン』で、センサーを使用して画面上にポインタを表示したり、物に見立てて振ることで遊ぶことができるようになっています。
スピーカーも内蔵しているので、ホラーゲームでは電話を取る動作、なんていう体験も可能に。
ヌンチャクを接続するとアナログスティックとC,Zボタンが使え、クラシックコントローラーという従来のコントローラーに近い形状のものも発売されましたね。
Wiiモーションプラスという外部機器を接続するとより精度の高い動きを感知でき、Wiiリモコンプラスとして、コントローラー自体に組み込んだものも後に出ます。
Wii Fitという体重計のようなコントローラーで、ゲームをしながら運動というジャンルも世間に広がったも忘れられませんね。
Wiiリモコンは、今までに無いコントローラなので問題も発生しました。
発売当初はリモコンジャケット(シリコンゴム製)が付いていなかったのですが、周囲にぶつける危険性があるとしてユーザーに無償提供、以降は本体に付属しました。
ストラップも手から飛び出ることを防止するために推奨されていますが、初期型は太さが細くなっており、切れる心配の声が。
これも太い物へと無償交換、標準付属となりました。
第8世代
WiiU:2012年(LRスティック&ボタン、十字、ABXY、LRボタン、ZLZRボタン、スタートセレクト)
前世代では変わったコントローラーを出した任天堂ですが、今度はディスプレイ搭載のコントローラーとなりました。
タッチパネル、カメラ、モーションセンサーが付いており、高性能な分、追加で買うとすると高価になるのがちょっと痛いです。
スプラトゥーンやマリオカートで人気がありましたが、ゲームキューブや64の時と同じくそれ以外のゲームのラインナップが薄く、同世代のゲーム機からは一歩引いた立ち位置となっています。
問題となったのは、ディスプレイを使用するゲームになること。
これは他のゲーム機に同時展開するには都合が悪く、WiiU専用で開発する必要があります。
なので、任天堂以外は積極的に参加し辛い環境となってしまったのです。
コンシューマー機はもちろん、PCにも手を広げようとするならば移植は容易なほうが楽ですから、WiiUは独自の仕組みが足枷となってしまった形ですね。
Play Station4:2014年(アナログスティック2本、十字キー、L1,2R1,2、○△□×ボタン、オプション、シェア、ホーム、タッチパネル)
ソニーはプレステシリーズをそのまま進化させていく方向です。
PS4になってコントローラーはデュアルショック4となり、全体的なデザインが変わり持ちやすくなりました。3ではちょっとおもちゃ感がありましたが、高級感のある雰囲気ですね。
タッチパッドが追加され、ボタン数の足りなさをカバーする動きも見られます。タッチでの操作が出来るので、普通のコントローラーには無い動作も可能です。
あとは側面にライトバーが追加され、プレイヤーの判別、充電時の確認、後述のカメラと合わせて使われますね。
2,3でもカメラはありましたが、今度は『PlayStation Camera』です。
左右二つのカメラで空間の奥行きと、4チャンネルのマイクで音源を立体的に計算可能で、より精度の高い物となりました。積み重ねによる技術の蓄積で、順々に成長しているのです。
PSVRという周辺機器も発売され、コンシューマー機でVR体験が出来るという新たな魅力も獲得しました。
詳しくは以前の記事をご覧ください。
記事タイトルにある背面ボタンですが、新しいボタンではなく既存のボタンを割り振れる物です。ボタン数は増えませんが、今まで押し辛かったボタンを使いやすくなるのが利点ですね。
PS5のコントローラーに向けての試作だという話もありますが、どうなるでしょうか。
Xbox One:2017年(アナログスティック2本、十字キー、ABXY、L,LB,R,RB、スタート、バック、ホーム)
Xboxも正統進化で、特殊な機能を付けない代わりに性能をアップさせていきます。
コントローラーも基本的な部分は変わりませんが、40もの項目で細かく改良や変更がされているので、世代を重ねるごとにより良い製品となってきました。
ハイグレードなコントローラーも発売され、好みに合わせてボタンの大きさ等を変更や調整できる物が登場したのもゲーマーとしては嬉しい部分ですね。
背面に4つのボタンが追加されて、上で書いたPS4と同じ機能があります。こちらのほうが先なので、ユーザーに優しい感じを受けます。
第9世代
Nintendo Switch:2017年(LRスティック&ボタン、十字、ABXY、LZLRZR、+-、ホーム、キャプチャー、ボタンが左右に分配されている)
またもや任天堂が新たな挑戦。WiiのリモコンとWiiUのディスプレイの良いとこ取りをするような、スイッチの発売です。
Joy-Conと呼ばれるコントローラーになり、本体に接続、分離することが可能でそれぞれ違った操作性となります。
高性能な振動機能、モーションカメラ、NFCによるamiibo(フィギュア)に対応、キャプチャー、加速度センサー、ジャイロセンサーも搭載と、かなり機能を盛り込んだコントローラーですね。
これだけだと普通のコントローラーに慣れた人が遊び辛いので、同じ感覚で操作できるProコントローラーも発売されています。
今まさに伸びているゲーム機で、WiiUで遅れ多分をガンガン取り戻しています。
まだ同世代が出揃っていない状況ですので、これからどのような展開になるか見ものです。
Google Stadia:2019年(各種コントローラーが使用可能)
What is Stadia and How It Works - Everything You Need To Know Before Launch
まさかのグーグルがゲーム機業界に参戦。
コンシューマー機というか、クラウドゲームがメインの機器ですね。
ゲームの処理をクラウド上で行うことで、映像を受信できればどこでもストリーミングで遊べるのが売り。
高価な機体を持っていなくてもゲームが楽しめるので、新たなゲームのユーザーを獲得できそうです。
まだまだ荒削りで、通信の安定性も低いけれど、未来のゲーム機として可能性の一つかも・・・・・・? といった感じでしょうか。
未来
Play Station5:2020年?
Xbox SeriesS:2020年?
という状況で、まだ詳しいことは判明していません。
2020年のゲーム業界がどういう動きをしていくのか、興味のある方は是非追いかけて欲しいです。
終わりに
さらっと解説したと思いきや、文章量がメチャクチャ多くなってしまいました。
ちょっと興味が出たなって人は、ゲーム機戦争で調べてみるとより詳しく分かるのでおススメです。
あとおまけとして、持ってるデュアルショックを並べて写真を取ってみました。
20年以上の歴史がありますから、そう考えるとなんだか面白いです。
それでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
また明日もよろしくお願いします。
投稿:2019年12月30日
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